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TRIAL

本試験について

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試験実施の目的と意義

本試験は、以前に子宮内膜異型増殖症または子宮体がんで酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)を用いた高用量黄体ホルモン療法を施行し、完全寛解を得た症例のうち、子宮内再発をした症例を対象としています。
主目的は高用量黄体ホルモン療法の有効性や安全性を評価することを目的としています。 治療開始から2年時点での再発率や、病変の消失率、妊娠率、副作用などを評価する予定です。

本試験により再度のMPA療法の有効性が認められれば、安心して患者さんに治療選択肢を提案できるようになります。子宮温存療法の治療成績を改善することは、妊娠を望む子宮体がんの患者さんにとって、非常にメリットが大きいと考えられます。

試験デザイン

本試験は、約3年で115名の患者さんに参加していただく予定です。
以下の通り、いずれの患者さんも酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)を600mg内服します。

臨床試験の流れ
治療期は4週毎に来院し、規定の検査を受けていただきます。
最低16週間の治療を行い、以後病変が消失した場合のみ、経過観察期に移行します。

経過観察期では妊娠を希望される場合には不妊治療を含めた妊娠へのトライや、妊娠を希望しない場合には再発予防のホルモン剤などの内服を行っていただきます。12週毎に来院の上、既定の検査を受けていただきます。

選択・除外基準

「選択基準」
今回の試験では、次の全ての事項に該当する患者さんにご参加をお願いしています。

1) 子宮体がんまたは子宮内膜異型増殖症で、子宮温存療法の適応となる方
2) 再発回数が2回までの方
3) 前回治療終了後少なくとも1回以上、子宮内膜生検にて子宮内膜増殖症以上の病変が認められないことを確認している。
4) 再発時の骨盤MRIにて筋層浸潤や頸部間質浸潤、子宮外病変を認めない。
5) 再発時の胸部~骨盤CTにてリンパ節転移や遠隔転移など子宮外病変を認めない。
6) 再発時年齢が20歳以上42歳以下の方
7) 妊孕性温存希望がある
8) 全身状態が良好な方
9) 登録前の検査値が定められた基準の範囲である方
10)本試験の参加について文書による同意をいただいた方


「主な除外基準(一部抜粋)」
一方、次のいずれかの事項に該当する患者さんはご参加いただけません。

1) 再発病変が類内膜癌G2以上または特殊組織型。もしくは異型を伴わない子宮内膜増殖症の方
2) 再発回数が3回以上の方
3) すでに本試験に一度登録された方
4) 血栓塞栓症の既往または合併がある方
5) BMI 40kg/m2以上の方
6)重篤な肝機能障害を有する方
7)コントロール不良な高血圧、糖尿病を有する方
8)ホルモン剤(黄体ホルモン、卵胞ホルモン、副腎皮質ホルモン等)を投与されており、中止ができない方
9)MRIおよびCTの撮像が不可能な方
10)その他、主治医が本試験への参加を不適格と判断する方

検査スケジュール

(治療期)酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)投与中

原則として4週間ごとに外来検査(問診・採血・内診など)を行います。
8週間ごとに麻酔下での子宮内膜全面搔爬を行います。
16週ごとにMRI/CTを確認し、病変の増悪がないことを確認します。

子宮内膜全面搔爬で病変の消失が確認できれば治療終了となります。
治療期間は16週~40週とし、40週を超える場合の治療継続は原則認められず、子宮全摘を推奨します。

臨床試験の流れ

(経過観察期)酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)治療終了後の寛解後の管理
12週ごとの通院をしていただきます。
問診・内診・子宮内膜検査などを行い、再発していないかどうか確認します。

臨床試験の流れ
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